コロナ禍の影響で2020年の藤スタジオに依頼をいただいていた仕事のほとんどは中止、延期になりました。子ども達と地域社会との関わりをつくりだすプログラムとして活用されてきた「かえっこ」関連事業のほとんどが中止になり、次の時代への大きな転換が求められています。かえっこプログラムの二十歳の記念として計画されていた東京ビエンナーレへの出品も今年の夏の開催に延期となりました。これは頑張らねば。
一方、イベント中止や遠隔でのトークイベントなどで、移動に必要だった時間がなくなり、じっくり制作できる時間が確保できたことと、未整理だった過去の資料整理に着手することができました。それでも時間は圧縮されており、時間不足であることには変わりありません。というか時間のマネジメントが下手なのだなとつくづく思います。
秋田の現場では新しい活動を作り出すための秋田市文化創造館が3月21日に開館することになり、NPO法人アーツセンターあきたの活動は加速するばかり。これまでの価値や常識にとらわれることなく、今の状況をよく読み込み、感じ、今だからこそできる活動を作り出すこと。これが求められています。そのような感性と技術を育てるプログラムは、美術大学だけの問題でもなく、地域社会の中に必要だと思うのですが、それをどのように実践してゆくのか。そこが問題です。こんな状況だからできること。ぼつぼつ、じわじわと形にできればと思っております。
Fuji Studio Co. 代表 藤 浩志